西武池袋線の江古田駅から近く、境内のすぐ横を西武線が疾走する神社が武蔵野稲荷神社です。
江古田の地名は中野区ですが、練馬区に古くから西武線の駅として親しまれている江古田駅の関係で、「江古田のお稲荷さん」とも呼ばれているようです。
この武蔵野稲荷神社はかなり思い出深い神社です。
大学時代、この地域を宅配便会社でアルバイトしていて、ここが目印の一つとなっていました。
周囲の飲食店にもよく通っていたこともあり、かなり馴染み深い神社です。
江古田駅から武蔵大学方面の千川通りに行く際にも参道を通っていました。
最初は線路に並行しているものの、その先で直角に左に曲がり、駐車場の境界地点で今度は右に、またも直角に曲がります。ここからは一直線で随神門、拝殿、その先の本殿へと繋がっています。
本殿は拝殿の先のためそのままでは肉眼で見ることができません。ただ小高い塚の上に鎮座しているようで、その塚こそ、文明9年(1477)に江古田・沼袋の戦で太田道灌によって滅ぼされた豊島軍の死者を葬った豊島氏の塚という伝説が残っています。そのため、その塚の守り神として創建されたともいわれています。
怨霊を封じるために参道を曲げるというのは、神社でよくあることですが、このような伝説を考えると、豊島氏の怨霊を祀るとともに、怨霊を封じているという考えもあるのかもしれません。
それはともかく、この2回直角に曲がる参道は、木々に囲まれ、とても清々しい空間です。
また、境内には身代稲荷大神が祀られていて、ここは朱色の鳥居が並んでいます。
稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社の雰囲気を少し感じます。