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幻の名車・トヨタ2000GT

トヨタ2000GT

高校まで過ごした街の国道沿いに中古車販売店がありました。
どこにでもある普通の店舗ですが、ショールームにトヨタ2000GTが飾ってありました。販売しているようには見えず、この店舗のシンボル的な位置づけなのか、オーナーの趣味なのか分かりませんでしたが、とにかく印象深い思い出です。

国内外を問わず販売数量が極端に少なく、しかもデビュー当時は国産車最強にして、最高の贅沢品とも呼べるものでした。
車名はトヨタ2000GTですが、開発はトヨタ自動車とヤマハ発動機のが共同で、しかもヤマハ発動機への生産委託により、トヨタ・ブランドで発売したというものです。

販売期間は1967年から1970年までの短い期間でした。あまり知られていませんが、廉価版もあり、SOHCエンジン搭載で排気量を2300ccにアップさせたモデルが北米市場向けに製造されていました。

当時の価格は238万円。
今では安い価格帯に入りますが、当時の日本の大卒者初任給が約2万6000円前後といわれた時代です。
現在の価格では、おそらく2000万円近いものになるのではなかいといわれています。

1970年代末のスーパーカーブームを経験してる者にとって、トヨタ2000GTは、日本車として唯一唯一無二のスーパーカーでした。当然生産終了されてから時間が経過していますが、イタリア車への憧れと同レベルだったので、そんなことは関係ありませんでした。

国内でわずかに200台ちょっとしか生産されなかった希少価値もありますが、日本のクルマを語る上でも、DOHCエンジン、リトラクタブルヘッドライト、前後輪ともダブル・ウィッシュボーンのサスペンションなど、のちに大きな影響を与えたといえるかもしれません。