Various pilgrimage travels

鹿骨鹿島神社(東京都江戸川区)

江戸川区に「鹿骨」という地名があります。「ししぼね」と読みます。
何とも不思議な地名ですが、由来には当然ながら鹿が関係します。

奈良時代、春日大社の創建に際して鹿島神宮から分霊することになりました。そのときに鹿島神宮ではおなじみの神鹿を引き連れてくることになりました。その道中で、鹿が亡くなり、この地に葬ったことの由来するといわれます。

そんな由来に関係するかのように、鹿骨に鹿島神社が鎮座しています。

かつての鹿骨村の鎮守です。
しかし、明治時代までは五社神明社あるいは五社神社とよばれていたようです。「五」は、この村の石井、田島、中代、牧野、別系の石井という5氏がそれぞれが奉祀していた氏神を合祀したことかに由来するようです。

しかし現在の社名である鹿島神社という観点から見れば、やはり、春日大社への分霊途中で、神鹿が倒れ、村人がこれを奇縁として勧請したという説のほうがしっくり来ます。

現在の社殿は、本殿が明治14年(1881年)、拝殿が大正8年(1919年)に造営されたもので、住宅街の中にそれなりの存在感を出している気がします。
あまり滞在時間がなく、境内を散策できず、参道のみでしたが、とても気持ちの良い空間に思えました。