わたらせ渓谷鐵道・足尾駅

わたらせ渓谷鐵道の足尾駅。

現在は栃木県日光市足尾町にある駅ですが、日光市と合併する前は上都賀郡足尾町でした。
銅山で有名な町であり、全盛時の1916年には栃木県内では宇都宮に次ぐ人口だったといいます。今の状況を見れば、まるで想像できないことですが、この山間部に38,428人もの人口を抱えていたのです。

そんな足尾の中心駅ともいえるのが足尾駅です。
ただ、実際には町の中心街に近いのは、足尾駅ではなく、隣の通洞駅といえます。周囲はかなり閑散としていて、商店もなく、駅前も広くありません。

しかし駅構内に入ると、2面2線のホームに1本の留置線があり、それなりの規模といえるでしょう。

以前は機関車などが留置されていたようです。
現在ではトロッコわたらせ渓谷号や、通常の列車が夜間滞泊するそうで、駅名に恥じない足尾側の拠点になっています。

かつての繁栄は、想像するしかないかもしれません。
それでも関東にこのような貴重な町があり、その町の名を名乗る駅です。訪れる価値はそれだけで十分にあります。