Various pilgrimage travels

フェアレディZ(S130型)

2019年に初代誕生から50周年を迎えるフェアレディZ。

今でも時々みかけることがあります。
この独特のフォルムは、最新のクルマではありえない優雅さがあります。

1978年に登場したS130型は、先代のS30型から継承したロングノーズ・ショートデッキスタイルで、現代の視点で見ても新鮮さを持っているといえます。S30型に比べるとややワイドサイズとなったものの、現在のクルマと比較したらかなりコンパクトなのが分かります。

全長 4,420mm
全幅 1,690mm
全高 1,295mm
ホイールベース 2,320mm
車両重量 1,225kg

搭載されたエンジンは日産伝統のL型エンジン。
排気量は2.0Lと2.8Lで、この時代は排出ガス規制の影響が残っていて、フェアレディZに限らす国産車はすべて非力だった印象があります。
しかし、それも現代から見ればの話で、この時代としては高性能で、憧れのクルマであったことは間違いありません。

S130型が大きく変化したのは、1981年のマイナーチェンジです。
2.8Lエンジンの圧縮比をアップさせ、フリクションを低減するなどの改良によりプラス10馬力のパワーアップに成功しました。グロスの出力表示で155馬力。
現在では1.5Lの排気量のクルマでも出せるパワーですが、当時としては画期的でした。

さらに変化は続きました。
翌1982年には、歴代フェアレディZとしては初めてのターボエンジンの登場です。
L20ET型2.0Lターボエンジンの登場で、2.0Lクラスでは最強の1台に名乗り出ました。また、国産車初の60%扁平タイヤが装着され、サイズは215/60R15になりました。
これも現在の視点ではミニバン程度のタイヤと思われるかもしれませんが、当時は『超ワイドタイヤ』と呼ばれたのです。

印象深いのはテレビドラマ『西部警察』に登場した「スーパーZ」です。ガス圧開閉式セミガルウィングウィンドウに改造されました。これには憧れました。

幼少期のスーパーカーブームを経験し、そのままクルマ好きで成長し、運転免許を保持できるようになったものとして、このクルマは国産車としては今でも特別な存在です。