Various pilgrimage travels

西新宿のパワースポット・成子天神社(東京都新宿区)

いつしか新宿のパワースポットと呼ばれるようになった成子天神社は、青梅街道沿いに一直線の参道があり、その先に鎮座しています。高層ビルを望む都会の神域ということになるのでしょうか。その割に普段の日々では参拝者をそれほど多く見かけることはない気もします。

境内のすぐとなり、というより敷地内かもしれない場所には高層マンションがあり、どこか場違いな印象も懐きますが、これぞ都会の神社という点が逆に微笑ましくもあります。

創建は延喜3年(903年)といわれますから、かなり歴史があります。
祭神と創建伝説は関係しています。日本の怨霊の代表格である菅原道真ですが、家臣たちは死去を嘆き悲しみ、道真の像を大宰府から持ち帰り祀ったといわれます。

鎌倉時代になると源頼朝により社殿が造営されましたが、江戸時代の寛文年間には火災によりそれまでの記録や社宝などが焼失してしまいました。
そこで現在地に移転したといいます。

災難は第二次世界大戦中にもありました。空襲により社殿が焼失してしまいました。
1966年に社殿が鉄筋コンクリート製で作られましたが、2013年に境内に神社施設とともに高層マンションまで建築して現在の姿になりました。

神社境内には富士塚もあります。
厳密には、この富士塚こそが西新宿のパワースポットといわれます。

高さは約12メートルで、周囲のビルと比較すれば決して高いといえないでしょうが、十分に雰囲気出ています。
大正9年(1920年)に作られたもので、新宿区内では最大規模だそうです。

富士山信仰ですから、当然ながら山頂には木花咲耶姫命を祀る像がありました。
パワースポットとしてメディアで取り上げられのは2010年ですが、翌年には東日本大震災が起こりました。
この地震により木花咲耶姫命像は北側の斜面に落下してしまいました。以降は浅間社の前に立て直されました。

新宿区指定有形民俗文化財になっています。
西新宿で初めてここを訪れれば、かなりのインパクトがあるかもしれません。