Various pilgrimage travels

インパネシフト

クルマのシフトレバーの位置は、フロアシフト、インパネシフト、コラムシフトの3種に大別されます。
一般的にイメージするのはフロアシフトになるでしょうが、昔はステアリングコラムに配置されたシフトレバーを動かす姿が、何とも面白い動作だと思っていました。

個人的にはどのタイプのものも操作し、運転した経験があります。
ただ圧倒的にフロアシフトが多く、やはり基準になっているのは事実です。

思い出深いという点では、インストゥルメントパネルに配置するインパネシフトです。
それもミニバンではなく、アンフィニMS-8を運転していたときです。初めてのインパネシフトということもありますが、約3年間、所有していたことで、すっかり癖がついたこともあります。
たまたまこの時代、レンタカーで他のクルマを運転した時、癖でインストゥルメントパネルに手が伸び、空振りすることもありました。

操作性はコラムシフトに近いものの、ギアポジションが明確にわかりやすいので、好印象を持っていました。
このMS-8は、マツダの迷走期(?)の名車ともいえるクルマで、1992年から1997年にかけて販売されていました。D/Eセグメントに属するものの、トヨタのFR車とは異なり、FFで200馬力を発生するクルマでした。2.5リッターのV6エンジンは、それほど癖もなく、インパネシフトで操作しながら回転数を上げて坂道を疾走するのも快感でした。
実用性も悪くなく、普段の「足」としも不満はありませんでした。
ただその分、可もなく不可もない要素があり、現在のマツダらしさとは異なるクルマだったといえます。あくまで個人の感想ですが。

さて、インパネシフトですが、実は歴史は古く、1934年発表のトラクシオン・アバンやフランスのある意味で代表車といえる2CVでも、採用されていました。同じくフランスではシトロエンがそうでした。
現在でも採用している車種はありますが、やはりミニバン用という感じでしょうか。激しくシフトするより、車内空間を広々するのに適しているといえるでしょう。