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アルファロメオ156スポーツワゴン(中期型)

欧州車はそれぞれにメーカーの特長があり、ある意味でステレオタイプ的なイメージまで抱いてしまうこともあるでしょう。

アルファロメオは、まさにそんなステレオタイプ的イメージが持たれやすいメーカーといえるかもしれません。
実際にアルファロメオに限らず、イタリア車はドイツ車とは全く異質で、日本では車体購入金額以上に修理費が必要というイメージを持つ人も多くいます。そのためか、企業の社有車に選択されることはまずありません。

また、かなりマニアックなイメージもあるかもしれません。
実際に販売台数はメルセデスやBMWとは比較になりません。

そんなアルファロメオですが、史上最も商業的に成功したモデルといわれる156シリーズは、日本でもかなりの認知度に貢献してきました。現在はイタリア最大手のフィアット傘下にある自動車メーカーであるものの、は第二次世界大戦以前から自動車レース界の強豪として知られた自動車メーカーらしい性能と、他の欧州車にはない独特なデザインが合致して、156シリーズは新たな独自ブランドの確立に成功したといえます。

デザインについては、前身モデルの155がまるで箱のような角ばったの対して、156は優雅なフォルムを演出しました。前期・中期はこのデザインで、2003年発売の後期型でジョルジェット・ジウジアーロのデザインに変更されました。

エンジン部分では、2002年発売の中期型でツインスパークから直噴エンジンに変更されました。
これは当時の三菱自動車のGDIエンジンのパテントを獲得したもので、ツインスパーク・エンジンは147シリーズに残されました。

ワゴンは日本では2000年からの発売でした。
このスポーツワゴンは、他のメーカーではありえない仕様といえます。
ワゴンとしての利便性を無視し、アルファロメオの華麗なデザインによるスタイル重視のモデルでした。そのためワゴンなのにトランク容量が小さいという不思議なモデルでした。
しかしワゴンならではの機能として、サスペンション形式はセダンと共通であるものの、荷物積載時の姿勢変化を抑えるセルフレベリング機構が採用されました。

この中期型アルファロメオ156SWには、約2年乗りました。
維持費はそれなりでしたし、エンジンの警告ランプ点灯など、日常茶飯事でした。

それでもアルファのエンジン音は官能的で、一部のマニアックな人々を魅了してきたことを実感させてくれました。
また、日本車では絶対にありえないのが、クイックなステアリングの動きです。日本車で「楽な運転」に慣れた人には、危険な挙動ともいえるでしょう。

レースで活躍してきたメーカーのせいか、高回転型のエンジンをイメージするかもしれませんが、必ずしもそうではなく、中回転域でのトルクの出方も悪くありませんでした。
絶対的なパワーがあるわけではないので、最高速が速いとか、加速が優れているとか、そのようなことはありません。
しかし、確かに伝統的なスポーツカーの雰囲気を出してくれます。

セレスピードというフェラーリのF1ギアシステムを元にしたセミオートマも、慣れないと使い勝手の悪いものですが、これが逆に慣れると、その魅力にハマってしまいました。

ただ、多くの人にこのアルファロメオ156を勧めることはありません。
特に国産車だけを10年以上運転してきた人は、とてつもないストレスを感じるクルマです。
マニアは、そのストレスに感じる部分が魅力にもあるというクルマです。

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