東京の主要幹線道路である環状七号線(通称:環七)は、交通量が多く、重低音を響かせるトラックの通行量も多い事でも知られます。
その環七沿いには多くの神社が鎮座しています。
この若林天満宮もその一つです。
環七では唯一の踏切が近くにあります。東急世田谷線の踏切です。
この踏切は信号で制御されているため、電車も赤信号で止まります。環七や世田谷線の名物ともいえます。
さて、若林天満宮ですが、15世紀以前からこの地に鎮座していた古社です。
応永8年(1401)の「私案抄」に、この神社が記されているほどです。これは深大寺の僧・花光坊長弁が著した書です。その時代に記されていたということは、創建は当然ながらそれ以前といえます。
また、それなりの規模を誇っていたとも思われます。
しかし環七の拡張により参道がなくなってしまいました。そのため、現在は環七の歩道からそのまま石段を上がるだけになり、地味な印象になってしまいました。こじんまりとした感じです。
しかし、古社だけのことはあって、昔は大勢の参拝者で賑わったと言われています。
天満宮ですから菅原道真を祀る北野神社です。
現在の境内は狭く、かつての神社の規模は想像することができません。
しかし、喧騒と疾走する環七のクルマのすぐ隣という立地からすると、都会の神社らしい静謐さも感じるから不思議です。
ここは地元の神社。
産土神とも家かもしれません。大事にしたいです。