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ネットで復活「弘法倶楽部」

弘法大師伝説をたずねて

弘法大師ゆかりの湯と秘説の湯 山梨周遊編(第1回)

高尾から城山温泉

今回より山梨編です。これは今年の夏発刊された「弘法倶楽部・3号」に掲載されましたが、残念ながら途中(前編)までになってしまっておりました。そしてこの場をかりて未掲載部分(後編)も発表できればと考えております。

けっこう長編ですので、今回はこの旅の「概要」を記します。

山梨県の温泉は名のある所だと武田信玄、いわゆる「信玄のかくし湯」と呼ばれる所が殆どで、弘法大師ゆかりの温泉は殆ど聞かない。というより私は「ない」と思っていた。
西日本だけではなく甲信越及び東日本に於いても、前号での茨城をはじめ各県ごとに点在しているが、山梨の湯は信玄のイメージが強過ぎるせいか弘法大師の存在をまったく見出せなかった。(私の勉強不足に他ならないが…)
前回の山陰とは違い山梨は東京からも割りに近く、私の温泉行脚の中でもいわばホームグラウンドのようなエリアである。

実際にこの度の企画に於いても初入湯になるのは湯村温泉のみで、他の二つはお得意さんのごとく訪れている。ただ今回はあくまで弘法大師という視点が入るので、今まで気が付かず素通りしてしまっていた発見に出会える期待もあり、前回より芽生えた探求意欲を更に高めてくれる旅になりそうである。

山梨県は「山はあっても山なし(梨)県、海はなくとも貝(甲斐)の国」などと言われるほど四方を山に囲まれた文字通り山国である。一応中部地方に加えられているものの、一部は東京都と隣接しており都心部からも比較的アプローチし易い。
また近い割りに南アルプス、奥秩父山塊、八ヶ岳など二千〜三千メートル級の山々やその周辺には原始的な自然や文化、また湯治温泉が残っており、気軽に「脱都会」ができるとあって、東京からの日帰り観光旅行には最適な場所といえる。

私も都内中央線沿線に住んでいるということもあり、朝起きて晴天→気が付いたら車窓の山旅、なんてなこともしょっちゅうで、一時は高尾から甲斐大和くらいまでに点在する名も無い鉱泉を虱潰しに訪れたり、沿線付近を見下ろしている千メートル前後の山々にかたっぱしから登ったこともあった。今でも高尾発の甲府行き普通電車に乗ると「あ〜、また来ちゃった」と言うことになってしまう。
東京都心部を抜け八王子から先はいきなり山が迫ってくる。ある意味、東京駅を起点とすれば最短で『山岳』に到達できるラインといえるのではなかろうか。

この度は、かように比較的近場であるにもかかわらず、三泊四日という行程を得た。前回の強行軍とは大違い。信玄の隠し湯下部温泉の歴史に埋もれた弘法大師の秘説、弘法大師ゆかりの湯村温泉とその歴史と共に始まった厄除け地蔵尊祭り。特に下部に関しては一般的な弘法伝説とは一線を画し、まさに秘説の領域に踏み込む可能性もある。その意味で今回の旅は、行程を生かして自分にとっての“未知の山梨”を見る絶好の機会だと思う。

そして結果的にこの号ではその前編として、下部から湯村の厄除地蔵尊祭りの前日までを追うこととなってしまった。
本来ならばこの号でこの行程は完結するはずだったのだが、途中経過の中で予定外の行動を要するケースも出てしまったのだ。
それはこの駄文を粘り強く読んで頂いた方のみぞに知って頂けると思う。



※平成17年発刊の「弘法倶楽部」第3号に掲載されていた記事を、そのままホームページ用に掲載しております。現在とは異なる箇所がございますが、掲載当時のまま再掲載しております。


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